本年度のピアノコンクール、始まっていますね。
昨年よりかは、開催されるコンクールも多いようです。
子供は7年、コンクールに挑戦してきました。
予選通過率は、約95%以上。(楽器店主催のコンクールではありません。一般参加のコンクールです。大きなコンクールで、予選、本選の運営を楽器店が絡むものは参加を4年しましたが…。一般教室所属なので結果は…。)
この経験談が、初めて挑戦される方や悩んでいる方の何かヒントになればと思います。
個人的見解を含んでいますので、こんなこともあるんだという参考程度に。
課題曲
曲選び迷いますよね。
ポイントとして、3つが考えられると思ってます。
- 通過しやすい曲
- 本人の好みの曲
- 習得したい技術が入った曲
課題曲には各曲、テクニック的なポイントがあります。
そのテクニックができているのか、を審査で評価されている気がします。
そして、加点が、表現の部分といったところでしょうか。
通過しやすい曲
気になるのは、「通過しやすい曲」ですよね。
何曲か用意されている課題曲の場合、こういう曲あります。
ミスタッチのリスクが少ない曲。
そして、聴き映えがする曲。
表現力でカバーできる曲。
こういう曲、皆さん選びます。
よって、予選のプログラムを見ると、前後同じ曲ということが発生します。
そうなってしまうと、ミスタッチのなさ、テクニックの差で点差がつきます。
こういう曲を選ぶ時は、この表現は、この子しかできない。
という部分を必ず作ります。
そういうところで点差がでます。
本人の好みの曲
小さいお子さんが生徒の場合で、先生が本人に楽譜を見せながら選ばせることもあります。
そういう時、譜読みが苦手な子は、音符が少ないものを選ぶケースがあります。
音符が少なく見えるのは一つの音符が二分音符など拍数が多いものが使われています。
よって、スローテンポな曲になる場合あり、そいういう曲はより豊かな表現力を求められます。
拍数が長い音符が並んでいる曲は、有名なピアニストのアドバイスレッスンでは、「音の向こうがわ」などと指導される域です。具体的な指導でなく、感性を求められる抽象的な表現の指導です。
そして、その表現は、コンクールによっては、大人顔負けのものを表現されることを求められます。
より難しいですね。
曲を聴いて、簡単そうに聴こえる方を選ぶ子もいます。簡単そうに聴こえる音数が少ないものは、音の粒が揃っていないと、審査会場のホールでは、ざらつきが目立ってしまいます。
通過を目標にする場合は、バランスを考えたいですね。
2曲弾くようなコンクールであれば、1曲簡単にした場合は、もう1曲を難しい曲にする。
2曲が簡単な曲の場合、個性がないと加点がもらえません。
習得したい技術が入った曲
先生のお考えで「習得したい技術が入った曲」をすすめられて弾く場合もあると思います。
本人の好みもその曲に合えばいいのですが。
有無を言わさず、決める先生もいると聞いたことがあります。
ほんと、おせっかいだとは思いますが、小さい子の場合だとかわいそうかなぁと。
本人が楽しんで弾いているのか、それとも弾かされているのか、演奏に出てしまいます。
そういう演奏もコンクールによっては、予選通過の妨げになる場合があります。
「コンクールによる」というのは、予選通過率が高いものと高くないのがあるからです。
中学生以上は、音楽の道を選択しようとする子であれば、そういう選択が必要になってきます。
この先、どんな曲でも弾けるように、中学までが一番技術が伸びるのではないでしょうか。
小さい時は、純粋に音楽を楽しんでもらい、少し大きくなってからその先に音楽の道があるのか、ないのか選択できるのではないかと思います。
予選の通過を考え、過去選ばなかった曲、選んだ曲
ちなみに、過去に選択しなかった曲のポイント
- 順次進行
- 左手の細かい動き
- スローテンポの近現代曲
順次進行はドレミファなど二度差を順番に弾いていくもの。
4の指の独立ができていないと、粒が揃いません。
ホールで弾くと響いて、さらに出来不出来がわかってしまいます。
小学校中学年までは、コンクールでは避けました。
左手の細かい動きも同じですね。
ツェルニーをしっかり練習してからですね。
スローテンポの近現代曲は表現力が求められます。
小さい時に、天性のもの以外に、そいういう表現ができるのはまれなことです。
スローテンポの曲をうまく弾かそうと、You Tube の音源を生徒に聴かせる先生がいますが、個人的にはNGです。
きちんとしたピアニストを育てた先生は、そういう指導はしません。
個性がなくなることが、どんなに怖いものかを知っているからです。
耳の良い小さい子供の生徒は、聴かされた演奏に瞬時に感化されてしまいます。
小さい時に、物真似のテクニックを身に着けてしまうとあとが大変。
自分の表現ができなくなってしまいます。
表現ばかりフォーカスすると、技術を習得する時間がなくなってしまいます。
選んだ曲のポイント
- 三連符
- 短調
これは、本人が得意とする部分です。本人が得意とする部分を磨くことで、他の人の演奏との違いが出て、加点につながります。
絶対、通過したい!と思うなら避けた方がよいこと
音源に左右されない。
課題曲になるような曲は、大体、過去のどこかのコンクールで採用されています。
You tubeなどの音源もたくさんあります。
そういうものを参考にしている先生方は多いです。
よって、世に出回っている以上のものでないと、通過しません。
音源は、テンポなどを参考程度にするだけにしたほうがよいと思います。
表現まで参考にすると、物真似になってしまいます。
楽譜をよく読み解き、その子にしかできない演奏を考えたいですね。
コンクールのために音楽があるわけではない。
コンクールに挑戦すると、それを基準に生活がまわってしまいそうですが、ひと呼吸おいて。
いろいろ書きましたが、通過してもしなくても、上達することには変わりはないので、楽しんでほしいと思います。
というのは、私のコンクールに過熱しすぎた反省があるからです。
通過するための演奏を目標にした結果、基本的な技術がかけてしまったことがあるからです。
コンクールは、あくまでも目標で、ピアノの演奏の基準にすべきではないと思っています。

コンクールに参加する意味
コンクールに参加する意味は、いろいろあると思います。
・ピアノの上達度を知りたい。
・ピアノに才能があるのか、展望があるのか知りたい。
・子供の自己肯定感を高めたい。
・学習効果を高めるピアノの継続する目標として参加。
どの目的も、ピアノの練習の継続があって、成し遂げることができます。
ピアノの練習の継続をするには、日々の学校の学習を効果的にすすめることが必要です。
そもそも、学校の学習がおぼつかないようでは、親としては将来のことを考えると不安ですよね。
将来が音大になるのか、普通大学になるのかは決まってなくても、ある程度の学力が必要です。
例えば、音大に入学するには、東京芸大は国立大学ですし、高校の音楽科は少人数で限りがあります。小人数で限りがあるというのは、入学試験の倍率が高くなるということです。
高校の音楽科は、意外に偏差値が高く、50以下を切る高校はありません。
例)桐朋女子高校音楽科 偏差値57 詳細はこちら
むしろ、普通科より偏差値が高く、学力的にも厳しいです。
ピアノの練習量を確保するには、学校の学習はオンラインか通信がおすすめです。
本選や全国大会にもなれば、移動時間に学習する必要です。
子供は通信講座を受講しました。今ならスタディサプリがおすすめです。
スタディサプリは、繰り返し学習動画が見ることができます。
ピアノの練習時間を確保するために必要なことは、効率のよい学習環境を整えることです。
どこでもいつでも勉強できる
